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いじめ、薬物、セックス(だいたいレイプ)、罵詈雑言、暴力描写の数々・・・
嫌悪感や不快感に終始まとわりつかれるような、嫌な、苦手な作品だった。
決してゲテモノの羅列だけの作品ではない。
例えば人が殴られたり血が出るシーンには、直接それを映すのでなく上のチラシのようなポップな血しぶき絵が一瞬出たり、「ボク」の心象風景説明には透明感のあるきれいなアニメがつかわれたり、終始チュッパチャップスをなめて笑ってるだけのひたすら軽薄な刑事が出てきたり、監督なりに、観客に負担をかけすぎないよう工夫してる感があった。
そういう「ゆるむシーン」があったので、なんとか最後まで観られた。
けれど・・・万人受けする作品でないことだけは確か。クセがだいぶ強い。

実は、映画を観終わって感想が口をついて出てこない…という経験を、今回かなり久しぶりにした。
なんというか、自分の量れる範疇の外に中島哲也監督が行ってしまったような感じ。
前作の『告白』はすごく好きな感じだった。
監督の狙いや意図も割にわかった気になれたし、話もまあまあ単純明快。
なにより、観終えて痛快な、スッキリした気分になれた。
それが今作は、新しい演出の試みがいくつか気になったり、ストーリー自体がやや複雑だったりしているせいか、どうもモヤモヤした気分。
暴力描写のキツさもちょっとこたえたし、ついていくことができないままエンドロールを眺める結果となった。

中島哲也監督の、ガーリーな淡い空気感の画と痛々しいシーンにもポップな音楽を流す演出は、相変わらず好き。
残酷のデコレーションがうまい監督だなあと個人的に思います。


ディズニーの名作『メリー・ポピンズ』の誕生秘話。

『メリー・ポピンズ』をどうしても映画化したいウォルトおじさん
     VS
映画化がどうしてもゆるせない原作者トラヴァーズおばさん

・・・という、『ほこ×たて』のような根競べショー。
20年かけてずっと映画化の夢をあきらめなかったウォルトの一途なしつこさもすごいけど、それ以上にトラヴァーズの性格が相当すごい。
気難しい、頑固、ヒステリック、意地悪etc....どの言葉でも表現しつくせないほど、一筋縄ではいきそうにもない、すごく繊細ゆえに「きつい」性格の持ち主。(ややこしい!)
役作りのために、当時の話し合いの模様をおさめたテープをきいたおばさん役のエマ・トンプソンが

「(テープを聞くのは)苦痛だったわ。P.L.(トラヴァーズ)が本当に最悪でイライラさせられるからなの。会話を聞いているだけで、彼女に何か重いものを投げつけてやりたくなるほどよ!」

とパンフレット内で言っていたので、それはもう、相当、相当のすごさ。
“本当に最悪”って表現、普段は滅多なことでは言わないと思う。

話の後半からは、どうしておばさんがそこまで『メリー・ポピンズ』に強いこだわりを見せるかの謎が明かされていきます。
それを知ったウォルトがおばさんにした約束とは?
・・・という展開なんですが、私は後半の作りがいまいち物足りなく思いました。
確かに約束はするし、それのおかげでなんとかかろうじて映画化までこぎつけたのかもしれませんが、以降おばさんの気持ちがすっきりしたかというとそうでもなく、最後まで映画化はおばさんにとって望ましいことでなかったんじゃないかなあ・・・?と思う節があるから。
もっと言うと、今回のおばさんのエピソードの映画化自体、もしおばさんが存命していたら絶対嫌がったろうに・・・とたやすく想像できる。
「自伝もドキュメンタリー的なことも、何もしてほしくない」と存命中言っていたらしいので。
そう考えたら、

・『メリー・ポピンズ』の映画が原作者にとって不満の多い作品であることを知って
さらに
・この映画自体が、おばさんの意向に沿わない可能性が高いんじゃ・・・という疑問を持つ
ことになるので、私の場合鑑賞後、何ともモヤモヤした嫌な余韻をもつことになりました。

内容自体は決してそこまでつまらないわけではないので、できればテレビの特番とかでこの内容は見たかったかなあ。




映画の怖いシーンベスト3みたいな動画で本作を知り、これはもしかしたらなかなか怖いかも・・・と期待してみたんですが、動画で紹介されていたシーン以外に怖いシーンは見つかりませんでした。
マンションの天井や壁から水漏れするシーンが多いんですが、「いくらなんでも川の増水みたいにまで水があふれることないでしょう」と冷静に思ったりとか、女の子の霊が鉄板をボコッと殴ったら鉄板が手の形にひしゃげて「どんだけ怪力!」と思ったりetc.ついつい現実的に考えてしまう私にとって、ホラーなシーンもほとんどコメディに見えてしまった。
雰囲気は確かにあるし、ラストの終わり方も怖さ半分母の愛情にしみじみ半分で割と好きな感じではあったのですが・・・これといって特別好きなポイントが見つからない映画でした。

私の中で、嫌ってるわりに嫌いになりきれない監督、岩井俊二の作品。
舞台はカナダだけど、お得意の露出高めっぽい、光が繊細なやわらかい映像美は相変わらず健在。
心根の優しいヴァンパイア・・・って風に主人公は描かれてるけど、でもやってる行為は結局犯罪行為なわけで・・・ラストはそれにふさわしい終わり方。(単純なハッピーエンドで終わったら映倫が放っておかないかも)
自殺志願者の見た目がきれいに描かれ過ぎな気もしたけど、そこをリアルにしないところが岩井イリュージョンのポイントなんでしょうか。
死を考える者がきれいに描かれる一方で、唯一死に取りつかれていない健全な女性ローラは図々しい空気が読めないキャラで、全然魅力的に描かれていない。そこが普通のお話と逆で、不思議な感覚。
蒼井優のふわっとした存在感は、岩井映画にほんとによくはまるなあと、今作でも思った。

今回は、歯切れのいい感想が特に思い浮かばず。
全体的にふわっとしたあいまいなストーリーに思えて・・・。
映像美がなければ星1つだったと思う。
岩井俊二の作品は、映像だけはほんとに美しいのです。

案外子供向けじゃない映画だったなあ、という感想。
登場する古いゲームたちの元ネタを知っている、大人のゲーマーのほうが楽しく観れたんじゃないかと。
ちいさい子どもにわかりづらいストーリー展開がある気もする。
ディズニー映画にしては、期待してたほど面白くなかった。
黒幕登場シーンに唯一「おーっ!!」となったくらい。


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