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評価:
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私の中で、嫌ってるわりに嫌いになりきれない監督、岩井俊二の作品。
舞台はカナダだけど、お得意の露出高めっぽい、光が繊細なやわらかい映像美は相変わらず健在。
心根の優しいヴァンパイア・・・って風に主人公は描かれてるけど、でもやってる行為は結局犯罪行為なわけで・・・ラストはそれにふさわしい終わり方。(単純なハッピーエンドで終わったら映倫が放っておかないかも)
自殺志願者の見た目がきれいに描かれ過ぎな気もしたけど、そこをリアルにしないところが岩井イリュージョンのポイントなんでしょうか。
死を考える者がきれいに描かれる一方で、唯一死に取りつかれていない健全な女性ローラは図々しい空気が読めないキャラで、全然魅力的に描かれていない。そこが普通のお話と逆で、不思議な感覚。
蒼井優のふわっとした存在感は、岩井映画にほんとによくはまるなあと、今作でも思った。
今回は、歯切れのいい感想が特に思い浮かばず。
全体的にふわっとしたあいまいなストーリーに思えて・・・。
映像美がなければ星1つだったと思う。
岩井俊二の作品は、映像だけはほんとに美しいのです。